日常生活に支障をきたすようになってきた痴呆老人は看護が必要になってきます。新しい事を覚えることが困難になってきてはいても尊厳を重んじながらリラックスしてもらうような看護または介護が求められています。
痴呆を患う患者さんは記憶障害があるものの自分は今何をしたらいいのか不安や恐怖を抱えます。感情的な豊かさが残っていますので介護者のあたたかなまなざしや笑顔に接する時に安心感を覚えます。それで「安心してくださいね」と優しく声をかけたりすることができます。逆に批判されたり馬鹿にした態度をとるならば、それそのものの記憶は失われてしまいますが感情はそのまま残ります。怒りや不安感など残された感情がストレスになり問題行動に発展することがあります。
また痴呆であってもまだ残っている能力があります。それでその能力を生かして出来ることを負担のない範囲でしてもらうこともできます。例えば洗濯物をたたんだり、できるなら一緒に料理をつくったり、嫌がらないなら一緒に散歩に出かけたりもできます。その際には介護する側が安全に十分配慮してあげる必要があります。
他にも出来ることとして若いとき好きだった音楽を聞いたり、昔の写真を一緒にみてその頃の話を聞いたりすることも介護の大切なポイントになります。やはりこれも安心感を与えたりリラックスしてもらうことにつながります。痴呆になっても出来る限り有意義な仕方で生活してもらえるような看護、介護を目指したいものです。